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ぶなの森通信 2019年1月号

「大切なのは、“ 何を食べるか ” ではなく、 “ どうやってたべるか ”」

「家族みんなで囲む食卓」 私が子どもの頃はそれが普通でした。おじいちゃん、おばあちゃんも一緒、時にはおじさんおばさんまでいたりして。にぎやかな食卓の記憶は今も私の心の中に楽しい風景として残っています。すごく幸せなことだったなーと思います。

時は移り、現代はなかなか家族がそろうという事がありません。三食母子だけ、というのも珍しいことではありませんね。私も、子どもが小さい時はほとんど平日はパパなし食事でした。日曜日でさえ、子どもと私だけという事もよくありました。だから家族みんなで食事ができる時間を必ず意識してつくる。寝ている夫を起こしてでも、家族一緒のご飯を大事にしてきました。

幼い子は模倣をしてなんでも覚える、とこの通信で何度も書きましたが、食事の時も同じです。大家族でみんなでテーブルを囲むと、お箸の使い方から魚の食べ方、おかずの取り分け方から、食べる姿勢まで。みんな真似をして覚えます。そしてなにより、みんなでおしゃべりしながら食べる楽しい雰囲気を体全部で感じ取ります。

でも、お母さんとだけの食事は、真似る対象の大人がお母さんだけ。そしてそのお母さんは忙しい。子どもがこぼしてないか? 姿勢は大丈夫か?ちゃんと食べているか?そういう事ばかり気になって、自分が落ち着いて食べるどころではありません。母はほとんど一緒に食べることなく、食べている姿を子どもに見せることなく、食事の時間が終わってしまいます。これで食事時間が楽しいでしょうか? でも、それが母ですね。私も多かれ少なかれそんな母でした。

しかたがない・・・・どうしようもないのでしょうか?
子どもたちの偏食が多くなったり、食べることにあまり関心が持てなくなった原因が、食事をみんなでとらなくなったから、という事はできません。様々なことが重なった結果ではあります。しかし少しはそういうことも影響があるのではないかと私は考えます。

「テーブルを囲む、みんなで食べる喜び」

母親は、食事の時間が楽しいというより、食べさせないといけない時間になってしまいます。そしてしつける時間。「ちゃんと座って最後まで食べてほしい」「野菜も肉も魚も、その日作ったものは全部食べてほしい」「だって、時間がないのにあんなに一生懸命つくったのよ~ なんでたべないのよ~」 そんな声も聞こえてきそうですね。その気持ちよーくわかります」 私もそう思ってましたから(笑) 息子は野菜も何でもよく食べる子でしたが、ブロッコリーが嫌いで、食べたように見せかけて、いつも机の下に捨てていました。私に見つからないように。そんなの後ですぐ私が気付くのに、子どもってそういうところが可愛いですよね。

「ぶなの森」では、お弁当持ちの保育を始めました。そこでの風景は、そのお母さんにビデオをとって見せたいくらいです。立ち歩かないし、よく食べる。 後で聞いたら、家では絶対食べないものもその日食べたらしいです。

今度から私も“ぶなの子どもたち”と一緒にお弁当を食べようと思います。

「みんなでご飯食べるの大好き」

私たち大人も、一人でご飯食べるより、時にはみんなでわいわい食べるほうが楽しいですよね。母は、ランチへ行き、父は夜に飲み会へ。 そしてついつい食べ過ぎる、飲み過ぎる!!子どもたちにとっても、食べる場所は楽しくあってほしいと思います。では、そのためには何をしたらよいでしょうか? なにせ、子どもはストレスが溜まっても、大人の様に、外食に行けませんから。家が全てです。

ゆるご飯のすすめ

① 子どもの好き嫌いはコロコロ変わります、昨日まで大好きだったものを、突然イヤだと言い出すので、好き嫌いがあることをあまり気にしない。

② みんなで食べる大皿料理をだして、そこからとって食べることで、子どもの「今のスキ」を観察することができる。 また子どもにとっても、お父さんやお母さんは何を食べているか?どうやって食べているか?が分かるし、「もう少し食べたいけど、パパは食べたかなー」と人を、気遣うこともできるようになってきます。 そういう中で、相手の立場に立ったり、人を思いやる気持ちを育んでいきます。これが本当の意味での「食育」ですね。

③ 子どもには体に必要なものを判断する能力があります。だから食事の量にも神経質になる必要はありません。子どもには、ちゃんとバランス感覚があります。

④ 与えすぎ? 少なすぎ?などネットや本で読んだことに振り回されない。お母さんはもっとゆったり構えてね。

⑤ 作るのは、一汁一菜でじゅうぶん、という気持ちで料理する。いえ、実際一汁一菜で十分。季節の物を シンプルな調理でを心がけて、気持ちを楽にして調理し、食事作りのストレスをなくしましょう。男性にもそれに対して文句を言わないよう、事前の話し合いが必要ですよー ④で書いたように子どもには、食べたものから自分の身体に必要な栄養素を全部取るという能力があります。それを信じてね。
※例えば、かぼちゃを蒸してひき肉に酒と醤油でちょっと味付けしたあんを作ってかける(肉無 OK)、というように、かぼちゃだけでも食べられるし、同じメニューでも大人だったらあんかけの量を増やせば味が濃く食べられます。煮物に砂糖は入れなくて十分。白砂糖はできるだけ使わないように、したほうが味覚が正常に育ちます。

⑥ 最低限のマナーは伝えるが、がみがみ怒るのだけは避ける。 お腹がすいていれば座って食べるし、食事が楽しくなってくれば、座って食べるようになります。最初は大目に見てあげて下さいね。子どもは、場所をわきまえています。「ぶなの森」で食べる時はみんなお行儀がすこぶるいいです。別に何も注意してませんよ。

食卓で親が子どもに伝えてあげられることはたくさんあります。そしてその第一歩が、お母さんお父さんが一緒にご飯を食べるのを楽しむこと。無理せず、考えすぎずにみんなと一緒のご飯を楽しんでくださいね。

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